グローバル経営コンサル@株

グローバルファームの経営コンサル。事業分析スキルを活用し奮闘中。

【保有株分析】パートナーエージェント(6181)

(2017年11月更新)社長による売却開示より、売却しました。

(2017年8月3日更新)利益9割減によるストップ安を見て再inしました。

(2017年3月24日更新)リクルートとの提携IRにより一瞬高騰しましたので、売却しました。

 

 

 

高い成婚率を軸に婚活マッチングサービスでシェアを伸ばすパートナーエージェントです。強みの方向性は十分に評価できるものですので、今後は競合他社からいかに順調にシェアを奪えるかを見極めていく必要があります。新サービスのコネクトシップは2017年6月より稼働をはじめております。

 

①確固たる強み:コンシェルジュによる高いマッチング率
業界トップの成婚率をコンシェルジュ機能によって実現しています。このコンシェルジュというものは、”レコメンド機能”に加えて、”第3者のお墨付き”機能がありまして、すなわちまともな男女アプローチが苦手でこうしたサービスを使っている男女には切望される機能です。他社のマッチングサービスと比較し、構造的な差別化/ノウハウ蓄積が可能な領域だと思っており、このままブランド認知が進むことで、確固たる強みがさらに強力になっていくのではないかと考えております。

 

②成長ストーリー:1部上場を目指した取り組みの延長に大きな成長が待つ
婚活サービス提供企業としては、東証一部になることは信頼ステータスです。そのため、不正を排除し、最短での一部上場を目指す動きが想定されます。競争環境は激しさを増しておりますが、国策の後押しを以て地方政府との取り組みも増えているため無理のない成長ストーリーを描くことができると考えております。

2017年に始まったコネクトシップが新たなプラットフォームビジネスとして、弱小婚活サービスの利用者を吸収し、よりマッチングの母数をあげることができますので、各企業利用者のDB連携サービスができるとまた一つ事業のステージがあがります。とどめは、成婚率の高さゆえ、その後の”サービス継続利用”にも期待ができるため、退会後の式場紹介など、アフターマーケットでの売上はさらに伸ばす余地があるのではないでしょうか。ファスト婚活事業が順調に成長しているほか、新たに参入しているQOL事業の保育事業など、今後に向けた成長のタネは十分と思料します。

経営陣はストックオプションで営業利益を高く保つインセンティブを与えられており、(ストックオプションの行使条件:17年3月期~19年3月期の事業年度営業利益累計額が、20億円を超過すれば50%、22億円を超過すれば100%行使可能)収益目標に対しての施策展開にも意欲的と考えられ、成長の下支え要因となりそうです。

 

③割安性:割安と評価(2017年8月)
IBJのPERと比較した場合にも割安であるため、PER15~20倍が妥当だとすると、収益性の向上に伴いより株価の上昇余地は十分と考えます。

保有株パフォーマンス(2016年11月11日)

トランプショックに日本株は右往左往させられましたね。大統領選挙の日はあいにく売買を判断できる状態になく、特にポジションを解消することなく突入。一時は大きくドローダウンしましたが、翌日の上げで大きく戻してきました。とはいえ、前週比と比べると大きくダメージを受けています。

ブレクレジットの時もそうですが、実態経済への影響が読み切れないがとりあえずマイナスである、というときは機関投資家主導で仕掛けが起こり、必要以上に下げてくるという図式のように感じています。今後もトランプショックを織り込んだ相場推移となるのかは、Noだと思います。ブレクレジットの時もそうですが、テーマの旬が過ぎれば、それぞれの個別株レベルに影響が落ちてきますので、保有株での影響領域を認識しておけばリスクコントロールは可能と感じています。

 

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保有株の動向ですが、ブイキューブは厳しい3Qを出してきました。全般的に売り上げ未達、為替差損と、かなり売り込まれる内容と感じています。海外展開の難しさに対する見通しの甘さが経営陣にあったものと想定されますが、暫くは選択と集中によって事業を見極めるステージが続くでしょう。

とはいえ、事業自体の方向性に大きな変化はなく、合弁会社を売却した遠隔医療についても、いわゆる“時期尚早”というレベルでしかないと思いますので、引き続き事業全体の成長期待は変わりません。

 

クックパッドはとても順調な3Qといえます。選択と集中を進めながら、本業での利用者を積み重ねている点は評価します。懸念点を挙げるとすれば、

・国内利用者におけるアプリ利用者横ばい

・言語別月次利用者が前Q横ばい

・プレミアム会員数推移の鈍化

といったところでしょうか。海外でのサービス展開はもう少し加速してくるイメージでしたが、今はまだお家騒動のごたごた+事業の売却によってあまり時間をかけられないという内情かと思っています。

 

APカンパニーは既存店の売上鈍化が著しく、業績の下方修正が行われました。企業の方向性に変化はありませんが、厳しい3Qが予想され株価は大きく下げています。もう少し下がってきたら買い増しを予定しています。

私の株式売買ルール

(2017年1月9日更新)

私の株式売買は、4つの原則によって成り立っております。この原則に従って銘柄スクリーニングを行い監視リストに加え、良いタイミングで売買を実施します。

投資の前提としては、中期(1年~)での売却益獲得が購入の基軸です。

 

4つの原則とは、

①事業の成長は期待できるか

②株価は割安か

③株価の成長は期待できるか

④リスクは許容できるか

であり、この基準の中で相対的に自信のある銘柄を買うイメージです。

 

①事業の成長は期待できるか

中長期での成長には、【A:構造上の競争優位】か、【B:事業成長のストーリー】が重要だと考えます。

【A:構造上の競争優位】

企業が所属する市場分類において幾つかのバリエーションがありますが、例えば、

・独占的に保有する調達ルートにより、原料コストで優位

・利用者をロックアップするポイント制度により、参入障壁を保持

等といったものが挙げられます。”競合がそうやすやすとはまねできないもの”を持っている企業は、その優位性を生かして数%の利益差を作り出すことができます。この収益性の差が最終的には、大きな市場シェアの差を生み出す源泉になると考えております。

【B:事業成長のストーリー】

その企業が、どのように成長していくのか、という絵図の確からしさを考えます。

東京オリンピックに向けたインフラ整備による、インフラ事業社の成長

・店舗の積極出店による事業規模拡大

などは、まさにわかりやすいストーリーであり、インパクトも確実性も高いものです。

いろいろな将来予測の確からしさやインパクトを定量的に図ることは困難ですが、おおむねの方向感として”事業の成長ストーリーに納得できるか”は重要です。

 

 

②株価は割安か

主にPERの観点で、

・どの程度割安か

・成長期待やテーマ性は織り込まれているか

を考えます。同業他社のPERや一般的に言われている高成長企業のPER上限(20倍~40倍)を軸に、一般的なPERとして割安かどうかを踏まえたうえで、成長期待やテーマ性、一過性の事象(店舗拡大による費用増大等)が無いかを確認し、その株価が割安かどうかを結論づけます。

 

③株価の成長は期待できるか

株式は最終的には人気投票ゲームです。強みを基にした増収増益を繰り返していても、投資家からの資金が投下されなければ株価は上昇しません。そうした観点から、投資家が株価増加の道筋を描き易いかどうか、という点は個人的には重要視しています。

テーマ性(フィンテックや遠隔医療など)がある株価であれば、ある期間での株価高騰が見込めたりします。一方で、東証二部やマザーズであれば、一部上場による株価上昇も期待できます。

 

④リスクは許容できるか

ここでいうリスクとは【A:市場全体の過熱感】【B:チャート的な入り易さ】【C:企業固有のテールリスク】を指します。

【A:市場全体の過熱感】

株式市場全体の景況を見て、今は市場全体が強気か弱気かを気を付けながら売買をしています。高値掴みした株式は取り戻すのに時間がかかりますし、底値で十分な数を仕込めれば勝てる確率は飛躍的に上がります。

【B:チャート的な入り易さ】

テクニカルの観点で売買する人は市場に一定数いますので、そのテクニカルの形で”買いにくい形ではないか”という事は意識しています。テクニカルを考えすぎると購入できなくなってしまいますが、100人が100人、売りだと考えるチャートの形で買うほどは、テクニカルの影響を無視できないでしょう。

【C:企業固有のテールリスク】

財務的なリスクや、事業自体の適法性など、その企業それぞれのリスクファクターを一通りチェックし、その大きさとリターンで天秤にかけます。

 

 

今後の投資成績によってルールを微調整しながら、投資パフォーマンスを最大化していきたいと思います。

保有株パフォーマンス(2016年11月4日)

大統領選の方向性が混とんとしてきて、市場のリスク性向は一段と下がってきています。保有株はあおりを受けており、含み益が一気に減少しています。

ただ、来週以降もスタンスは変わらず、静観しながら大きく下がってきたら買い増そうかと思っております。企業分析が済んでおり、前提が崩れていなければ慌てて売る必要はまったくありませんし、そのような器用さはありません。

 

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FPGは決算の結果が芳しくなかったこともあり、大きく下げてきています。買い増しのチャンスと考えている一方で、そのほか銘柄の決算が大統領選を挟んで控えておりますので、資金の追加投入は慎重に考えていきたいと思います。

【保有株分析】リアルワールド(3691)

ポイント事業とクラウドワークの2本立てで事業を行っているリアルワールドです。好不況に強く、貧富の差が拡大していく日本の現状に乗ることのできる秀逸なビジネスだと感じています。(2017年1月4日に売却しました。)

 

①確固たる強み:ポイントサイト、クラウドワーク共に業界屈指
景況に左右されない2大事業は、業界屈指の陣容を誇ります。”小銭稼ぎ”ニーズは簡単に減退しません。そして、好況であれば広告出稿増加によりポイントサイトの収益性は上がり、不況であればクラウドワークの案件が増える、という補完性の高い業態を構築することで、企業としての完成度は非常に高いと考えます。
外的環境による地盤低下が想定しづらいなか、着実にクラウドワークの案件が増加することが予想されるうえ、サイト運営ノウハウ・ユーザー定着の仕組みづくりも、激戦のポイントサイト業界を勝ち残っているだけあり、強みと考えます。

 

②成長ストーリー:プラットフォーム統一によるシナジー獲得
ポイントサイト、クラウドワークのいずれも、ユーザー層が似通っていると考えます。その両者をつなぐ”ポイント制度”により、楽天経済圏のような競争優位を獲得できるでしょう。共通ポイントの導入は整理すべき事象が多々あるため負担は少なくありませんが、導入による成長効果は非常に高いと考えます。

 

③割安性:計上ミスによって安値圏へ
PERの水準としては高いが、会計ミスという本業に関係のない領域が株価を押し下げています。騒動の影響が見極められたことにより若干の回復を見せていますが、一時期の評価から考え、大幅に割安水準であると考えます。本業の競争力減退(SEOの低迷)、他社の圧倒的成長等がリスクとして挙げられますが、総合的にリスクは低いと考え、仕込としては悪くない価格帯にいるのではないかと思います。

【保有株分析】FPG(7148)

2017年4月21日 売却

保有株パフォーマンスとトピックに関する雑感(2017年4月21日) - グローバル経営コンサル@株

 

2016年11月24日追記

節税効果のある金融商品”タックスリースアレンジメント”を主力に、成長を続けるFPGを保有しています。複雑なマーケットで高い収益性を誇るビジネスモデルは秀逸で、市場内の相対的な強みがあります。

 

①確固たる強み:タックスリースアレンジメント市場における相対的優位なポジション
利益圧縮の効果がある”タックスリースアレンジメント”を主軸とした、専門性の高い業態です。競合他社は、専業2社とそのほかメガバンク傘下企業など、合計10社程度にすぎませんが同商品はアレンジが複雑で業容拡大に消極的な状態です。対してFPGは、顧客獲得の提携先(金融機関と会計事務所)を確実に増やしていることや、資金調達によりさらに組成力Up+有利な条件での組成ができるようになっているため、今後の優位性も揺るがないと考えます。

 

②成長ストーリー:順調な成長を続けるが、一定規模で頭打ちと考えます。

顧客の紹介は、提携の金融機関+会計事務所ですが、今後の主な伸び余地は会計事務所となります。顧客は”利益が出ている法人”であり、新規が7割とのこと。タックスリースアレンジメントの普及による売上増大はまだ見込めますが、若干旬を過ぎた感もあり、爆発的な成長は厳しいです。イベントとしては”法人税減税”が考えられますが、これは利益繰り延べによる大きな節税効果が業績期待を押し上げるというイメージです。海外での販売強化や、顧客開拓余地によって、今後の増収増益期待が左右されますので、ここは少し弱いかと思われます。

 

③割安性:収益性に対し割安
配当やPERを鑑み、現時点の株価は割安と考えます。節税テクニックでしかない商品ですが、一方で上場企業として目をつけられ廃業に追い込まれるリスクはそれほど高くないと思われますので、リスク鑑みても現在の水準は割安と判断します。メガバンクあたりが、収益性の改善でM&Aしてくれるとうれしいのですが。

 

東証1部上場を果たし、爆発的な株価上昇期待は失われましたが、ここからどの程度業績が伸びるとみるべきか少し悩んでいます。金融商品の組成は今後も問題なく可能でしょうから、

・日本市場でどのくらい販売余地があるのか

・海外市場で販売などはできるのか

M&Aによる買収拡大、吸収は期待できるのか

・タックスリース以外の業容拡大はどうか

税制改正の影響はどうか

といったあたりにアンテナをたてながら、動向を注視したいと思います。

保有株パフォーマンス(2016年10月28日)

前週比からのパフォーマンスはそれほど変わらず、新規購入銘柄等もありません。ウォッチしている企業数は順調に増加していますが、それほどチャンスに感じられる銘柄も無く暫くは俯瞰を続ける事になりそうです。円安にふれてきていますが、トレックスが若干ブレーキな点が気がかりです。

 

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保有銘柄関連では、パートナーAと大研医器のQ発表がありました。

 

大研医器は相変わらずの安定好業績。吸引器のガラス→樹脂リプレイス需要を捉え、今後も安定的に成長を続けると見込んでいますが、今回の2Qも順調です。引き続き保有していきたい銘柄です。

 

パートナーAはIBJからの除名騒動の影響が懸念されていましたが、売上の通期への影響は限定的の模様。コネクトシップの運用開始の準備費用等々を踏まえた数字としてはまずまずといったところでしょうか。月曜日から多少下げても、引き続き安心してホールドできる銘柄かと思います。単元数が少なすぎるので、少し下がったら買い増ししたいところですが、、、

【保有株分析】エーピーカンパニー(3175)

【追記】2017年3月27日に全株売却しました。

 

コスパ十分の居酒屋ブランドである”塚田農場”の経営を主力としている総合飲食店経営企業であり、生産直営モデルによる原価低減施策に注目です。

 

①事業の成長は期待できるか
・確固たる強みは:生産直営モデルによる構造的な差別化
日本の居酒屋は飽和傾向にあり、高いレベルでしのぎを削っている状態である。そうしたなかで、APCの武器とする”製販一体の直営モデル”は、原価構造のうえで他社と比較した優位性。加えて、高いリピート率を誇る運営業態や、生産力を生かした弁当事業への進出など、原料から入手できる強みを最大限に生かして、多角化を図るビジネスモデルは、居酒屋業態の競争が激化すればするほどしぶとく強みを発揮するものと思料。
・成長ストーリーは:出店と新人育成をこなして成長へ(現在停滞中)
店舗数増加により収益性が悪化しており、株価は低迷。実際に来店したが、接客の質は低下しており、オペレーションもパツパツな印象で、店舗の増加にクオリティが追い付いていないことが最大の問題。転職会議の口コミを参照するに、就業環境(特に人間関係)は評価でき、人材の大きな崩れ方をしないであろうため、きちんと新人が育つ可能性ならびに持ち直す可能性は高いと想定。

 

②株価は割安か
・PERは割安か:将来水準を考えると仕込み時期
飲食の平均PERから考えると、PER10倍は割安水準。営業利益が5億と想定すると、PER10倍で500円~600円。
・成長性やテーマ性は織り込まれているか:成長期待は剥落し、改めて織り込まれ始めているという水準と認識。流通事業は安定して収益化に寄与し、弁当事業はもう少し大きくなるのではないかと期待。

 

③株価の成長は期待できるか
・テーマ性はあるか:なし
・一部上場による伸長はあるか:なし
・その他、成長が期待できる要因はあるか:なし

 

④リスクは許容できるか
・チャートは入りやすいか:底からの反転が見えてきた(17年2月時点)
・テールリスクは許容できるか:鳥インフル

 

個人的には”コスパの良い飲食店”が強いと思っており、お得感の演出や実際の仕組み等で優位に立つAPCは非常に注目しています。

保有株パフォーマンス(2016年10月21日)

市場は全般的に好調で、私の保有株も概ね全般的に上昇しました。

主力のトレックスが堅調、また底値で拾ったと思っていたパートナーAがいい感じで上がってきています。加えて、以前から気になっていたトレジャーファクトリーが2Q赤字で急落。ちょうど本日の指値で刺さり、ポートフォリオに入ってきています。

 

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トレジャーファクトリーについては色々と調べてみましたが、ビジネスモデルの筋良し感と、海外進出への期待感、先行投資の重しによる赤字と、個人的にはストーリーが期待できる株だと感じました。また分析は行いますが、暫くは辛抱強く待ってみたいと思います。

 

【保有株分析】トレックスセミコンダクター(6616)

記念すべき第1回目の保有株分析は、私の超主力株であるトレックスセミコンダクター(6616)です。

 

トレックスは小型アナログ電源ICを主力とする半導体メーカーです。IOTや電装化、小型化が進む市場トレンドにおいて、ど真ん中の当事業領域には大きな魅力を感じます。

 

①確固たる強み:ニッチかつど真ん中な小型アナログ電源IC技術
電源用ICはあらゆる電子製品に搭載されており、アナログ技術は技術者の能力に依存しています。超小型デバイスの電源ICメーカーとしては一定の技術力が認知されており、業界のニッチトップとして引合いが増加→技術伸長、という正のサイクルが技術の強みをより強固にしていきます。デジタルICと異なり、資本に任せた強引な市場参入が困難な領域であるうえ、フェニテックからの一環した製販ラインによりコスト競争力も標準並みです。

 

②成長ストーリー:強力なコア技術が成長を牽引。フェニテック合理化で成長加速。
主力事業領域の産業、自動車、医療、加えてウェアラブルが伸びてくる事は既定路線です。進捗を見ても、同社の技術が評価されている車載・産業用途の伸長は順調といえます(想定しているよりはウェアラブルが弱いのは、市況と認識)

加えて、買収したフェニテックの合理化が進めば、一気通貫での価格競争力ならびに供給安定性を堅持でき、企業としての競争力は1ランク上のステージに行くと思われます。

さらに株価の成長期待として、一部上場を目指すと社長も公言しているようです。

「さらなる事業の拡大と発展のためにR&Dセンターを開設した。東京証券取引所の(現在の二部上場から)一部上場を目指す」

techon.nikkeibp.co.jp

 

③割安性:概ね割安

株価水準は、大手ロームや直近高値圏から比較すると割安(でした、2016年12月追記)。PER的にも未だ伸長の余地は十分であり、分割や成長により東証1部上場も視野にいれると、将来性に対してのリスクは低いとみます。

 

なお、リスク考慮の観点からは技術者の引き抜きや半導体市況に左右される業態構造などがありますが、いわゆる一般的な半導体製造メーカーが直面するリスクの域を出ないうえ、電源ICというドメイン的にもリスクは少ないと考えます。

 買収したフェニテックの合理化が進捗まずまずであり、収益性の改善に至っていないためか上値は限定的な状態です。しかし、合理化が進み、市況が伸び、成長シナリオがかみ合ったときの株価上昇余地は圧倒的でしょうし、とても将来が楽しみな銘柄です。

 

追記:一部売却しました。

保有株パフォーマンスとトピックに関する雑感(2016年12月9日) - グローバル経営コンサル@株

 

保有株分析はブログ著者の私見であり株式購入を促すものではなく、当方は情報の正確性ならびに株式購入の結果発生した損失について一切その責を負いません。