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【保有株分析】FPG(7148)

2017年4月21日 売却

保有株パフォーマンスとトピックに関する雑感(2017年4月21日) - グローバル経営コンサル@株

 

2016年11月24日追記

節税効果のある金融商品”タックスリースアレンジメント”を主力に、成長を続けるFPGを保有しています。複雑なマーケットで高い収益性を誇るビジネスモデルは秀逸で、市場内の相対的な強みがあります。

 

①確固たる強み:タックスリースアレンジメント市場における相対的優位なポジション
利益圧縮の効果がある”タックスリースアレンジメント”を主軸とした、専門性の高い業態です。競合他社は、専業2社とそのほかメガバンク傘下企業など、合計10社程度にすぎませんが同商品はアレンジが複雑で業容拡大に消極的な状態です。対してFPGは、顧客獲得の提携先(金融機関と会計事務所)を確実に増やしていることや、資金調達によりさらに組成力Up+有利な条件での組成ができるようになっているため、今後の優位性も揺るがないと考えます。

 

②成長ストーリー:順調な成長を続けるが、一定規模で頭打ちと考えます。

顧客の紹介は、提携の金融機関+会計事務所ですが、今後の主な伸び余地は会計事務所となります。顧客は”利益が出ている法人”であり、新規が7割とのこと。タックスリースアレンジメントの普及による売上増大はまだ見込めますが、若干旬を過ぎた感もあり、爆発的な成長は厳しいです。イベントとしては”法人税減税”が考えられますが、これは利益繰り延べによる大きな節税効果が業績期待を押し上げるというイメージです。海外での販売強化や、顧客開拓余地によって、今後の増収増益期待が左右されますので、ここは少し弱いかと思われます。

 

③割安性:収益性に対し割安
配当やPERを鑑み、現時点の株価は割安と考えます。節税テクニックでしかない商品ですが、一方で上場企業として目をつけられ廃業に追い込まれるリスクはそれほど高くないと思われますので、リスク鑑みても現在の水準は割安と判断します。メガバンクあたりが、収益性の改善でM&Aしてくれるとうれしいのですが。

 

東証1部上場を果たし、爆発的な株価上昇期待は失われましたが、ここからどの程度業績が伸びるとみるべきか少し悩んでいます。金融商品の組成は今後も問題なく可能でしょうから、

・日本市場でどのくらい販売余地があるのか

・海外市場で販売などはできるのか

M&Aによる買収拡大、吸収は期待できるのか

・タックスリース以外の業容拡大はどうか

税制改正の影響はどうか

といったあたりにアンテナをたてながら、動向を注視したいと思います。