グローバル経営コンサル@株

グローバルファームの経営コンサル。事業分析スキルを活用し奮闘中。

保有株パフォーマンス(2016年11月4日)

大統領選の方向性が混とんとしてきて、市場のリスク性向は一段と下がってきています。保有株はあおりを受けており、含み益が一気に減少しています。

ただ、来週以降もスタンスは変わらず、静観しながら大きく下がってきたら買い増そうかと思っております。企業分析が済んでおり、前提が崩れていなければ慌てて売る必要はまったくありませんし、そのような器用さはありません。

 

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FPGは決算の結果が芳しくなかったこともあり、大きく下げてきています。買い増しのチャンスと考えている一方で、そのほか銘柄の決算が大統領選を挟んで控えておりますので、資金の追加投入は慎重に考えていきたいと思います。

【保有株分析】リアルワールド(3691)

ポイント事業とクラウドワークの2本立てで事業を行っているリアルワールドです。好不況に強く、貧富の差が拡大していく日本の現状に乗ることのできる秀逸なビジネスだと感じています。(2017年1月4日に売却しました。)

 

①確固たる強み:ポイントサイト、クラウドワーク共に業界屈指
景況に左右されない2大事業は、業界屈指の陣容を誇ります。”小銭稼ぎ”ニーズは簡単に減退しません。そして、好況であれば広告出稿増加によりポイントサイトの収益性は上がり、不況であればクラウドワークの案件が増える、という補完性の高い業態を構築することで、企業としての完成度は非常に高いと考えます。
外的環境による地盤低下が想定しづらいなか、着実にクラウドワークの案件が増加することが予想されるうえ、サイト運営ノウハウ・ユーザー定着の仕組みづくりも、激戦のポイントサイト業界を勝ち残っているだけあり、強みと考えます。

 

②成長ストーリー:プラットフォーム統一によるシナジー獲得
ポイントサイト、クラウドワークのいずれも、ユーザー層が似通っていると考えます。その両者をつなぐ”ポイント制度”により、楽天経済圏のような競争優位を獲得できるでしょう。共通ポイントの導入は整理すべき事象が多々あるため負担は少なくありませんが、導入による成長効果は非常に高いと考えます。

 

③割安性:計上ミスによって安値圏へ
PERの水準としては高いが、会計ミスという本業に関係のない領域が株価を押し下げています。騒動の影響が見極められたことにより若干の回復を見せていますが、一時期の評価から考え、大幅に割安水準であると考えます。本業の競争力減退(SEOの低迷)、他社の圧倒的成長等がリスクとして挙げられますが、総合的にリスクは低いと考え、仕込としては悪くない価格帯にいるのではないかと思います。

【保有株分析】FPG(7148)

2017年4月21日 売却

保有株パフォーマンスとトピックに関する雑感(2017年4月21日) - グローバル経営コンサル@株

 

2016年11月24日追記

節税効果のある金融商品”タックスリースアレンジメント”を主力に、成長を続けるFPGを保有しています。複雑なマーケットで高い収益性を誇るビジネスモデルは秀逸で、市場内の相対的な強みがあります。

 

①確固たる強み:タックスリースアレンジメント市場における相対的優位なポジション
利益圧縮の効果がある”タックスリースアレンジメント”を主軸とした、専門性の高い業態です。競合他社は、専業2社とそのほかメガバンク傘下企業など、合計10社程度にすぎませんが同商品はアレンジが複雑で業容拡大に消極的な状態です。対してFPGは、顧客獲得の提携先(金融機関と会計事務所)を確実に増やしていることや、資金調達によりさらに組成力Up+有利な条件での組成ができるようになっているため、今後の優位性も揺るがないと考えます。

 

②成長ストーリー:順調な成長を続けるが、一定規模で頭打ちと考えます。

顧客の紹介は、提携の金融機関+会計事務所ですが、今後の主な伸び余地は会計事務所となります。顧客は”利益が出ている法人”であり、新規が7割とのこと。タックスリースアレンジメントの普及による売上増大はまだ見込めますが、若干旬を過ぎた感もあり、爆発的な成長は厳しいです。イベントとしては”法人税減税”が考えられますが、これは利益繰り延べによる大きな節税効果が業績期待を押し上げるというイメージです。海外での販売強化や、顧客開拓余地によって、今後の増収増益期待が左右されますので、ここは少し弱いかと思われます。

 

③割安性:収益性に対し割安
配当やPERを鑑み、現時点の株価は割安と考えます。節税テクニックでしかない商品ですが、一方で上場企業として目をつけられ廃業に追い込まれるリスクはそれほど高くないと思われますので、リスク鑑みても現在の水準は割安と判断します。メガバンクあたりが、収益性の改善でM&Aしてくれるとうれしいのですが。

 

東証1部上場を果たし、爆発的な株価上昇期待は失われましたが、ここからどの程度業績が伸びるとみるべきか少し悩んでいます。金融商品の組成は今後も問題なく可能でしょうから、

・日本市場でどのくらい販売余地があるのか

・海外市場で販売などはできるのか

M&Aによる買収拡大、吸収は期待できるのか

・タックスリース以外の業容拡大はどうか

税制改正の影響はどうか

といったあたりにアンテナをたてながら、動向を注視したいと思います。

保有株パフォーマンス(2016年10月28日)

前週比からのパフォーマンスはそれほど変わらず、新規購入銘柄等もありません。ウォッチしている企業数は順調に増加していますが、それほどチャンスに感じられる銘柄も無く暫くは俯瞰を続ける事になりそうです。円安にふれてきていますが、トレックスが若干ブレーキな点が気がかりです。

 

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保有銘柄関連では、パートナーAと大研医器のQ発表がありました。

 

大研医器は相変わらずの安定好業績。吸引器のガラス→樹脂リプレイス需要を捉え、今後も安定的に成長を続けると見込んでいますが、今回の2Qも順調です。引き続き保有していきたい銘柄です。

 

パートナーAはIBJからの除名騒動の影響が懸念されていましたが、売上の通期への影響は限定的の模様。コネクトシップの運用開始の準備費用等々を踏まえた数字としてはまずまずといったところでしょうか。月曜日から多少下げても、引き続き安心してホールドできる銘柄かと思います。単元数が少なすぎるので、少し下がったら買い増ししたいところですが、、、

【保有株分析】エーピーカンパニー(3175)

【追記】2017年3月27日に全株売却しました。

 

コスパ十分の居酒屋ブランドである”塚田農場”の経営を主力としている総合飲食店経営企業であり、生産直営モデルによる原価低減施策に注目です。

 

①事業の成長は期待できるか
・確固たる強みは:生産直営モデルによる構造的な差別化
日本の居酒屋は飽和傾向にあり、高いレベルでしのぎを削っている状態である。そうしたなかで、APCの武器とする”製販一体の直営モデル”は、原価構造のうえで他社と比較した優位性。加えて、高いリピート率を誇る運営業態や、生産力を生かした弁当事業への進出など、原料から入手できる強みを最大限に生かして、多角化を図るビジネスモデルは、居酒屋業態の競争が激化すればするほどしぶとく強みを発揮するものと思料。
・成長ストーリーは:出店と新人育成をこなして成長へ(現在停滞中)
店舗数増加により収益性が悪化しており、株価は低迷。実際に来店したが、接客の質は低下しており、オペレーションもパツパツな印象で、店舗の増加にクオリティが追い付いていないことが最大の問題。転職会議の口コミを参照するに、就業環境(特に人間関係)は評価でき、人材の大きな崩れ方をしないであろうため、きちんと新人が育つ可能性ならびに持ち直す可能性は高いと想定。

 

②株価は割安か
・PERは割安か:将来水準を考えると仕込み時期
飲食の平均PERから考えると、PER10倍は割安水準。営業利益が5億と想定すると、PER10倍で500円~600円。
・成長性やテーマ性は織り込まれているか:成長期待は剥落し、改めて織り込まれ始めているという水準と認識。流通事業は安定して収益化に寄与し、弁当事業はもう少し大きくなるのではないかと期待。

 

③株価の成長は期待できるか
・テーマ性はあるか:なし
・一部上場による伸長はあるか:なし
・その他、成長が期待できる要因はあるか:なし

 

④リスクは許容できるか
・チャートは入りやすいか:底からの反転が見えてきた(17年2月時点)
・テールリスクは許容できるか:鳥インフル

 

個人的には”コスパの良い飲食店”が強いと思っており、お得感の演出や実際の仕組み等で優位に立つAPCは非常に注目しています。

保有株パフォーマンス(2016年10月21日)

市場は全般的に好調で、私の保有株も概ね全般的に上昇しました。

主力のトレックスが堅調、また底値で拾ったと思っていたパートナーAがいい感じで上がってきています。加えて、以前から気になっていたトレジャーファクトリーが2Q赤字で急落。ちょうど本日の指値で刺さり、ポートフォリオに入ってきています。

 

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トレジャーファクトリーについては色々と調べてみましたが、ビジネスモデルの筋良し感と、海外進出への期待感、先行投資の重しによる赤字と、個人的にはストーリーが期待できる株だと感じました。また分析は行いますが、暫くは辛抱強く待ってみたいと思います。

 

【保有株分析】トレックスセミコンダクター(6616)

記念すべき第1回目の保有株分析は、私の超主力株であるトレックスセミコンダクター(6616)です。

 

トレックスは小型アナログ電源ICを主力とする半導体メーカーです。IOTや電装化、小型化が進む市場トレンドにおいて、ど真ん中の当事業領域には大きな魅力を感じます。

 

①確固たる強み:ニッチかつど真ん中な小型アナログ電源IC技術
電源用ICはあらゆる電子製品に搭載されており、アナログ技術は技術者の能力に依存しています。超小型デバイスの電源ICメーカーとしては一定の技術力が認知されており、業界のニッチトップとして引合いが増加→技術伸長、という正のサイクルが技術の強みをより強固にしていきます。デジタルICと異なり、資本に任せた強引な市場参入が困難な領域であるうえ、フェニテックからの一環した製販ラインによりコスト競争力も標準並みです。

 

②成長ストーリー:強力なコア技術が成長を牽引。フェニテック合理化で成長加速。
主力事業領域の産業、自動車、医療、加えてウェアラブルが伸びてくる事は既定路線です。進捗を見ても、同社の技術が評価されている車載・産業用途の伸長は順調といえます(想定しているよりはウェアラブルが弱いのは、市況と認識)

加えて、買収したフェニテックの合理化が進めば、一気通貫での価格競争力ならびに供給安定性を堅持でき、企業としての競争力は1ランク上のステージに行くと思われます。

さらに株価の成長期待として、一部上場を目指すと社長も公言しているようです。

「さらなる事業の拡大と発展のためにR&Dセンターを開設した。東京証券取引所の(現在の二部上場から)一部上場を目指す」

techon.nikkeibp.co.jp

 

③割安性:概ね割安

株価水準は、大手ロームや直近高値圏から比較すると割安(でした、2016年12月追記)。PER的にも未だ伸長の余地は十分であり、分割や成長により東証1部上場も視野にいれると、将来性に対してのリスクは低いとみます。

 

なお、リスク考慮の観点からは技術者の引き抜きや半導体市況に左右される業態構造などがありますが、いわゆる一般的な半導体製造メーカーが直面するリスクの域を出ないうえ、電源ICというドメイン的にもリスクは少ないと考えます。

 買収したフェニテックの合理化が進捗まずまずであり、収益性の改善に至っていないためか上値は限定的な状態です。しかし、合理化が進み、市況が伸び、成長シナリオがかみ合ったときの株価上昇余地は圧倒的でしょうし、とても将来が楽しみな銘柄です。

 

追記:一部売却しました。

保有株パフォーマンスとトピックに関する雑感(2016年12月9日) - グローバル経営コンサル@株

 

保有株分析はブログ著者の私見であり株式購入を促すものではなく、当方は情報の正確性ならびに株式購入の結果発生した損失について一切その責を負いません。

【自己紹介】ブログ紹介や筆者の経歴などなど

はじめまして。経営コンサルファームでコンサルタントをしております、わさおと申します。

このブログは私の保有する株のポジションや雑感を公開しながら、考えの整理+様々な方との交流を目的に開設致しました。週次更新を目標に、頑張って続けていきたいと思っております。

 

私が所属するファームは分類としてはいわゆる大手グローバルファームに分類されまして、様々な案件があります。

そのような環境で私は若い年次から”マーケティング””M&A”系の案件を担当することが多く、企業分析多々行ってきました。身に着けた企業分析のスキルを生かす事はできないか。そうしてたどり着いたのが株式投資です。

 

継続は力なり。株式投資も少しずつ成長し、高いパフォーマンスを出していけるようになりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 

投資成績(2016年7月~2017年12月31日) - グローバル経営コンサル@株

保有株分析コーナー - グローバル経営コンサル@株