グローバル経営コンサル@株

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【保有株分析】エーピーカンパニー(3175)

【追記】2017年3月27日に全株売却しました。

 

コスパ十分の居酒屋ブランドである”塚田農場”の経営を主力としている総合飲食店経営企業であり、生産直営モデルによる原価低減施策に注目です。

 

①事業の成長は期待できるか
・確固たる強みは:生産直営モデルによる構造的な差別化
日本の居酒屋は飽和傾向にあり、高いレベルでしのぎを削っている状態である。そうしたなかで、APCの武器とする”製販一体の直営モデル”は、原価構造のうえで他社と比較した優位性。加えて、高いリピート率を誇る運営業態や、生産力を生かした弁当事業への進出など、原料から入手できる強みを最大限に生かして、多角化を図るビジネスモデルは、居酒屋業態の競争が激化すればするほどしぶとく強みを発揮するものと思料。
・成長ストーリーは:出店と新人育成をこなして成長へ(現在停滞中)
店舗数増加により収益性が悪化しており、株価は低迷。実際に来店したが、接客の質は低下しており、オペレーションもパツパツな印象で、店舗の増加にクオリティが追い付いていないことが最大の問題。転職会議の口コミを参照するに、就業環境(特に人間関係)は評価でき、人材の大きな崩れ方をしないであろうため、きちんと新人が育つ可能性ならびに持ち直す可能性は高いと想定。

 

②株価は割安か
・PERは割安か:将来水準を考えると仕込み時期
飲食の平均PERから考えると、PER10倍は割安水準。営業利益が5億と想定すると、PER10倍で500円~600円。
・成長性やテーマ性は織り込まれているか:成長期待は剥落し、改めて織り込まれ始めているという水準と認識。流通事業は安定して収益化に寄与し、弁当事業はもう少し大きくなるのではないかと期待。

 

③株価の成長は期待できるか
・テーマ性はあるか:なし
・一部上場による伸長はあるか:なし
・その他、成長が期待できる要因はあるか:なし

 

④リスクは許容できるか
・チャートは入りやすいか:底からの反転が見えてきた(17年2月時点)
・テールリスクは許容できるか:鳥インフル

 

個人的には”コスパの良い飲食店”が強いと思っており、お得感の演出や実際の仕組み等で優位に立つAPCは非常に注目しています。