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【保有株分析】一蔵(6186)

減配や下方修正等で大きく下げてきており、今回の投資対象に。和装とウェディングで6:4の事業構成比率となっている。
和装では、自社で在庫を抱えつつ、教室や店舗を通じた拡販を手掛ける。右肩下がりの業界においても、シェアを伸ばしており、一気通貫のビジネスモデルとマーケティングの巧みさが強みと想定される。ウェディングの収益性は当該企業の浮沈を握るが、今後も当該事業が成長していけるかについては見極めが必要。ただし今期は、新規出店のフル寄与により売上を戻してくると考える。

 

①事業の成長は期待できるか
・確固たる強みは:和装事業の安定感
SPAモデルを適用し、着物の教育についても取り組むなどビジネスモデルについては合理性がある。ただし、京都きもの友禅も同じようなビジネスモデルでやっている中でシェアが奪取できているという事実は、マーケティングの巧みさによるものと推定
・成長ストーリーは:式場の買収や、集客(インバウンド・Web)を強めていくことで、安定的な成長を目指す。SPAモデルでの販売比率を高めることで、収益性はもう少し改善する。ただし、市場環境としては、京都きもの友禅の売上減少が止まらないように、全体としては厳しい事は考慮に入れるべき。残存者利益をどのように確保していけるかは、主要顧客である国内女性使用率に加え、海外顧客の取り込みなどが重要となる。根拠を明確に立てる事が困難だが、小口の着物店が多い中で同社のような大企業にシェアが集中する事は今後も明確ではないかと想定

 

②株価は割安か
・PERは割安か:7%台で低く、期待は低い
・成長性やテーマ性は織り込まれているか:それほど織り込まれていないと想定。

 

③株価の成長は期待できるか
・テーマ性はあるか:経産省主導での“着物の日”など、国策として取り扱いやすいテーマであると考える。オリンピック特需も想定(着物活用増加?)
・一部上場による伸長はあるか:一部上場済
・その他、成長が期待できる要因はあるか:無し

 

④リスクは許容できるか
・チャートは入りやすいか:最安値圏。大変入り易い
・テールリスクは許容できるか:現時点では見当たらない